Pollice Verso|指し降ろされた親指|ジャン=レオン・ジェローム|

画家: ジャン=レオン・ジェローム Jean-Léon Gérôme
Title: 指し降ろされた親指 Pollice Verso
製作年: 1872年 
収蔵: フェニックス美術館



巨大コロシアムに立つローマ剣闘士。金兜の剣闘士は瀕死の敵の喉元を足で踏みつけ、皇帝の決断を待つ。生死を決める皇帝の親指はまだ見えない。サムズダウンで殺せと命じるか、サムズアップで慈悲を示すのか。観衆は親指を下に向け、サムズダウンとともに爆発的な「殺せ」コールを合唱している。



画面を走る幾筋もの白い縦線が物語るのは、日よけ布から漏れる強い日差し。画面には見えない天井布の存在を光の筋で表現する。おしゃれ。



これは、19世紀の画家ジャン=レオン・ジェロームによる"Pollice Verso"(指し降ろされた親指)に描かれた情景です。そしてこの絵画こそが、映画監督リドリー・スコットの想像力に火を付けます。あの有名な映画『グラディエーター』の製作へと彼を駆り立てたのです。



リドリー・スコット(1937年11月30日 -  )は、イギリス出身の映画監督・映画プロデューサー。初期の代表作には『エイリアン(1979)』や『ブレードランナー(1982)』が挙げられる。ほかに『グラディエーター(2000)』、『ハンニバル(2001)』、『ワールド・オブ・ライズ(2008)』など、有名作品の数々を世に送り出している。

『グラディエーター』(原題:Gladiator)
監督:リドリー・スコット/主演:ラッセル・クロウ
第73回アカデミー賞受賞ほか



当初『グラディエーター』製作に、あまり乗り気ではなかったリドリー・スコット監督。しかし、この絵を見せられてから心境の変化が見られたという。監督は述懐してこう言います。


「ローマ帝国が栄光と邪悪さに包まれていた事を物語る、その絵を目にした瞬間、私はこの時代の虜になったよ」




・・・ちょっとなに言ってるかわかんない。

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参考文献:『運命の絵』中野京子(著)文藝春秋社(2017/03/10)

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