進化論の基礎知識(5)この世界は素晴らしい。戦う価値がある。

この世界は素晴らしい。戦う価値がある。
『誰がために鐘は鳴る』
==アーネスト・ヘミングウェイ==


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第五回、いよいよラストです。


これまでの科学の定説では、

・遺伝子は不変
・遺伝子は環境に影響されず、そのまま次世代に受け継がれる
・ライフスタイルを変えたり、記憶力を鍛えても遺伝子は不変のまま


遺伝子は絶対者と見なされてきました。「宇宙は遺伝子を中心に回っている」と。


人間は遺伝子を超えていくことができるのでしょうか?



「氏か育ちか」に意味はあるか?

「遺伝子ですべてが決まる」は本当に正しいのか?遺伝子決定論の神話が崩れようとしています。


遺伝子の描く設計図が必ずしも絶対的なものではない。生活習慣や環境によって、遺伝子の変異が起きる。そして、それが細胞に記憶され受け継がれていく。ここまで観察されています。


第一回の講義で紹介したラマルクの「獲得形質の遺伝」。この考えは発表から150年近く、ばかげた考えと見なされてきました。しかし、科学の進歩に伴い、遺伝子の仕組みも徐々に解明されてきました。それにより、一笑に付すには尚早ではないか、という地点まで引き戻されています。



人間でも他の哺乳類でも、飢餓や食生活の変化が数世代にわたり影響するメカニズムも明らかになりました。


つまり、あなたは自分の遺伝子も、自分の子どもや孫の運命も、変えることができるのです。そこで重要なのは、あなたが自分の身体をどう扱うか。一つ一つの選択があなたの人生のみならず、数世代先の子孫の人生にも影響する可能性があるのですから。



人生に努力する価値はあるか?

人生には努力に見合う価値はあるのでしょうか?この問いをずっと考えてきました。


あまねく全ての生命は、遺伝子を伝えるための器に過ぎない。そう聞かされると、努力する以前に生きることへの虚しさを感じてしまうかもしれません。親から受け継いだ遺伝子で人の一生が決まる。それではあまりに希望がありません。


書かれた設計図の通りにしかなれないのであれば、我々は遺伝子の奴隷でしょう。しかし、決してそんなことはありません。あなたの行動があなたの人生や、子どもにも影響を与えることは見てきたとおりです。



人間は遺伝子を超えていくことができるか?


答えはイエスです。遺伝子が我々に与えるものだけが重要なのではなく、我々が遺伝子に与えるものもまた重要。それが現実だからです。



ヒトの運命は

人の運命の鋳型は本人の手の中にある』と哲学者フランシス・ベーコンは言いました。


映画や小説でヒトの人生を語るとき、しばしばトランプのポーカーゲームに見立てることがあります。人間の長所・短所を、ポーカーにおける「強い手札・弱い手札」に例えてみる。そして、最後には「結局、配られたカードで勝負するしかないんだ」と締めくくる。


確かに、最初に配られたカードで勝負する覚悟があってもいい。でも、もし配られたカードをもっと良い手札に変えられるとしたら。きっとそうしたいと思うはずです。そして、それができることを我々は知りました。進化論を学ぶことによって。


ただし、手札を良い方へ変えるには、自分が主体性をもって世界に働きかける必要があります。



私たちは何かの圧力や誰かの言いなりになって、無駄に他人の人生を生きるべきでしょうか?


人生は自分だけの目標を掲げて、自分の意思で未来を描くことができるはずです。


だからこそ、もしも困難にぶつかったとき。それと戦うだけの価値がある。


自分の運命をコントロールするために努力する価値がある。



すべてのヒトが進む道に光あれ!



HAL ლ(´ڡ`ლ)

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